登山の水、どうやって持っていく?ウォーターボトル(水筒)の使い分け

登山装備

登山で大事な「水分補給」。その水を持っていくための登山用のウォーターボトルは、実は機能や使い方別にいろいろ種類があります。今回は、そんなボトルの種類や使い分けについて解説したいと思います!

ペットボトルや普段の水筒ではダメ?

登山の水筒としてペットボトルや普段の水筒を使うことは、結論、無雪期であれば問題はありません。ただし、登山用のボトルを使うことは多くのメリットがあるため、買っておいて損なしです!
登山用ボトルの特徴は、

  • 耐久性が高く、破損の心配が少ない
  • ソフトボトルであれば、水がなくなった分だけコンパクトになる
  • 保温ボトルであれば、非常に高い保温性がある

こういった特徴があります。

ウォーターボトルの種類【大きく分けて3種類】

ボトルは大きく分けて3種類あります。
①プラスチック製ボトル
②ソフトボトル
③保温ボトル

それぞれ詳しく解説していきます!

プラスチック製ボトル

ナルゲンボトルが有名な、軽くて耐久性もあるプラスチック製ボトル。シンプルで使いやすく、形状やデザインが豊富にあります。とくに保温性はありませんが、飲み水を運ぶには十分です。容量は0.5~1L程度が主流です。
同じ用途でアルミ製のものもあります。個人的には中身の見えるプラスチックのほうが使い勝手が良い気と思いますが、おしゃれ重視ならアルミ製もアリかと思います。

私のおすすめは、やはりナルゲンのボトルですね。その特徴は、

  • 耐熱耐冷温度が-20℃~100℃なので、凍らせたり温かい飲み物を入れられる
  • キャップは1回転から1回転半の少ない回数で開閉できる
  • 本体とキャップが一体となっているため、キャップを無くさない
  • 目盛りがあり料理をするときにも便利

容量は1Lが汎用性があっていいと思います。飲み口は広口と細口があり、広口は水の補充と中が洗いやすい反面、勢い余ると水がドバっと出てきます。細口は洗いにくいですが、ゆっくりと飲むことが出来ます。私は広口で1Lのものを使っています。

ソフトボトル

フィルム状のソフトボトル。非常に軽量で、水がなくなった分だけコンパクトになるため持ち運びには最適です。多くの水を持ち運ぶ場合や、ハードな登山に行く場合に重宝します。また雪山では、水の携行には使いませんが、テント内での水筒として便利です。容量は1~3L程度とやや容量の大きいものが主流です。

注意点は、耐久性はそれなりなため、長く使い続けていると素材が劣化して水漏れを起こすことがあります。(私の体感では4、5年くらいで買い替え。)
また、特に飲み口の小さいものは、洗いにくい上非常に乾きにくいです。

私のおすすめは、プラティパスのプラティ2Lボトルです。私を含め、私の周りの多くの人が使用しています。シンプルで比較的安く、大容量。容量はやや大きめでも、コンパクトにたためるためそこまでデメリットになりません。季節を問わず、重宝します。

余談ですが、山にお酒をもっていくときも、ソフトボトルは便利です。私はワインをよく山に持っていきますが、そのままビンで持っていくのはもちろん重たいので、ソフトボトルに詰め替えて持っていきます。ワイン用のボトルなんてのもあります。

保温ボトル

アルミやステンレス製の保温ボトル。登山用の保温ボトルは非常に高い保温性があります。冬山での行動中の水分は、必ず温かい飲み物を保温ボトルに入れて携行します。理由は、通常の水筒では凍結する恐れや、冷たい水で行動能力が低下する恐れがありからです。
では夏山ではどう使うのかというと、お湯を入れてもっていけばそのまま山でカップ麺やコーヒーを楽しむことができます。ちなみに保冷もできるため、キンキンに冷えた飲み物を持っていくことも可能ですが、おなかを壊すのが怖いので個人的にはあまりオススメできないですね。

デメリットは、容量のわりにかさばり重量も重いことです。冬山では必須装備、夏山では山を楽しむためにもっていくもの、という位置づけです。

登山での定番は、サーモス(TERMOS)の「山専ボトル」です。6時間後でも77℃以上をキープ高い保温性に加え、グローブ装着時でもつかみやすいシリコンのリング、落下衝撃から守る底カバー。冬でも安心して使えます。
容量は、行動時間の長い冬山登山やカップラーメンなどランチに使う場合は900ml、行動時間の短い冬山登山やコーヒーを飲む程度の場合500mlのものが良いです。

こまめな水分補給が可能!「ハイドレーションシステム」

最近人気が高まっている、ハイドレーションシステム。これは水筒にチューブを取り付けたもので、ザック内部に入れたまま口元まで飲み口をもってくることが出来るというもの。歩きながらいつでも水を飲んで水分補給が出来るのが利点です。ソフトボトルにチューブを組み合わせたものが一般的です。
ザックが、ハイドレーションのチューブを通すための穴のあるものだと、より使いやすくなります。

チューブを通す穴

私個人は、ハイドレーションシステムは使用していません。理由は、一度使った際に、チューブから吸うのが疲れる、飲み口がゴムくさい、といった使用感だったからです。最新のものは改善されているかもしれませんので、一概には言えませんが。
よく見かけるのは、ソフトボトルと同じプラティパスのものです。

ボトルの使い分けまとめ

ボトルの使い分けについて最後にまとめます。

<無雪期の場合>
■プラスチック製ボトル
最もシンプルで手軽、おしゃれなためカジュアルな登山に!
■ソフトボトル
持ち運びやしやすいため、多くの水を持ち運ぶ場合や、ハードな登山に行く場合に!
■保温ボトル
カップラーメンやコーヒーを楽しむ際に!(水分補給用途には重いため△)

<積雪期の場合>
■プラスチック製ボトル
保温性がないため、冬山では使用不可
■ソフトボトル
テント内での水筒として重宝
■保温ボトル
温かい飲み物を保温ボトルに入れて携行するため必須

以上のことを踏まえて、ボトル選びを検討していただけたらと思います!

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