八ヶ岳赤岳 天狗尾根 2020/8/6-7

山行記録

2020年8月6日,7日に、山岳会の方と八ヶ岳東面のバリエーションルート、赤岳の天狗尾根に行ってきました。本当は剱岳に行く予定でしたが、ケーブルカーを使用するため新型コロナウイルス感染拡大リスクがあり、急遽予定を変更しました。
天狗尾根はロープを出す箇所も少なく、グレードも難しくないため初級バリエーションルートと言えるでしょう。岩峰は巻き道で通過することも出来ます。

【コースタイム(休憩含)】
1日目(2時間15分):13:40美しの森駐車場→15:55出合小屋
2日目(11時間00分):4:50出合小屋→6:40カニのはさみ→8:40大天狗取付き→10:20天狗尾根終了点→11:45ツルネ東稜下降→13:55出合小屋→15:50美しの森駐車場

<1日目>

美しの森駐車場から、看板に沿って林道を歩きます。50分ほど歩くと林道から離れ、地獄谷に入っていきます。しばらく進むと堰堤がでてきて、階段で越えてゆく。

その後、目印に従って右岸と左岸を行ったり来たり、渡渉も何度かしながら、堰堤をいくつも超えていきます。

駐車場から2時間ほどで、出合小屋に到着。出合小屋には外にトイレもあり。我々は、小屋近くのスペースでテント泊しました。

<2日目>

2日目は長いので、3:45起床。アタック装備だけにして、4:50から歩き始めます。沢沿いを進み地獄谷本谷と赤岳沢の分岐を赤岳沢の方へ向かいます。

分岐には看板あり。本谷はツルネ東稜へ向かう沢。
赤岳沢の左岸をあがっていきます

10分ほど歩くと、遭難碑があります。ここを過ぎてすぐのところで、対岸(右岸)に赤テープがあり、ココで右岸にわたって尾根に取付きます。

遭難碑
このあたりで右岸に渡って尾根に取付く

取りつき後、急登をひたすら登っていきます。途中で、大天狗と赤岳を望める岩場に出ます。

正面に見えるのが、大天狗。その右奥に赤岳が見える。

出合小屋から2時間ほど、2450m付近に来るとカニのはさみと呼ばれる1つめの岩峰が見えてきます。はさみの真ん中を直登することも出来ますが、我々は左から巻いていきました。

カニのはさみ

さらに進んでいくと、右にロープのついた巻き道がある岩稜帯に出ます。巻き道は難しくはありませんが、下が急斜面で落ちたらやばいのと、初心者の方も同行していたため、念のためロープをつないで通過しました。そのまま草付きのルンゼを登って稜上に戻ります。

続く岩稜は、基部まで行ったあと左側から巻き、その後右手のルンゼを登っていきます。

尾根をさらにつめると、大天狗の基部に出ます。天狗尾根の核心部で、グレードはⅢ~Ⅳ急程度。スリングのかかった2枚のハーケンがあり、そこでアンカーを構築してロープを出す。浅いクラック沿いに直上していき、その後は右へ巻きぎみに登ると大天狗の頂上に出て確保。中間支点は残置ハーケン2つほど。このとき、雨は降られないものの、風がものすごくて合図は笛で行いました。

直上後の登り

大天狗の頂上には、残置スリングの懸垂支点があるので、懸垂下降で下降しました。20mほどだったかと思います。

大天狗からの懸垂下降

ちなみに、大天狗は直上せずに右側のハイマツ帯から巻くルートもあるようです。

その後の小天狗は簡単な登りで、縦走路と合流します。我々は、赤岳山頂には向かわず、ツルネ東稜経由での下降に向かいます。ツルネからの下降は、看板がありわかりやすいです。

ツルネの看板 出合小屋へ向かう

ツルネ東稜の下降は、難しいところはありませんが、2450m付近で南東に伸びる枝尾根に間違えないよう注意が必要です。自分は間違って枝尾根を少し下ってしまったので反省です。そのままひたすら尾根上を下り、沢に出たら沢沿いを少し下ると出合小屋に着きます。出合小屋からは1日目と同じ道を戻って、駐車場に帰着です。

天狗尾根は、クライミングセクションもわずかなので、がっつりクライマーには少し物足りないですが、アルパインクライミング初心者には良い練習になるかと思いました!

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